「好きな女性芸能人」を聞いてくる奴は心理テスト地獄に落ちろ
酒の席でしばしば出る話題として、「好きな(異性の)芸能人は?」というのがある。
それは共通の話題が少ないコミュニティでのアイスブレイクだったり、相手の異性の好みを聞き出すための駆け引きだったりするだろう。
そんな背景はともかく、chocoxinaはその質問がめっちゃ嫌いなのだという話をします。
テレビ見てない
まず、この質問にchocoxinaがいっさいの演出や誇張や空気読みもなく、正直に答えようとすると
「いやーテレビ観ないんで分かんないですねー」
となる。
ただ、これだけでは場が大なり小なり白けるのは確実。
もとより、こういう質問をしてくる相手は、ただ純粋にchocoxinaの女性芸能人の好みが聞きたいわけではなく、ただその場の話を盛り上げようとしている場合が大半である。
それが分からないようなchocoxinaでもないので、こういった質問をされた時は、無い知識を総動員して芸能人のことを思い出す羽目になるのだ。
これがまず不快なところの一つではあるが、この程度の不快は全ての人が大なり小なり、対人コミュニケーションにおいて常に感じていることであろうから、ここでことさら取り上げるつもりもない。
インディーズ心理テスターの毒牙にかかる
さて、そうして件の質問を投げかけられたchocoxinaは、必死にここ数年レベルのテレビ事情を思い出しながら「好まれそうな感じの女性芸能人」を思い出すことになる。
なんとかカンナって最近テレビ出てたっけ? 「のん」は賑やかな飲み屋だと聞き取りにくいだろうから能年玲奈って言うべき? そもそものんってどんな顔だっけ? 「佐々木希」っていたけど「どれ」だっけ?今ふいにきゃりーぱみゅぱみゅのこと思い出したけど、あれって可愛い枠の人だっけ? 松平健の娘が美人だって聞いたことあるけど顔も名前も思い出せねえな……
などと考えた結果、一番顔と名前が一致したという理由で
「ほ、堀北真希とか?」
と答えることになる。
すると、だ。
その質問を投げかけてきた女(30代)(男を物件と呼ぶ)(自称サバサバ系)(思春期に黒マニキュア)が、さぞつまらなそうにこちらを一瞥して
「あー清楚系がね」「オタクが好きそう」「化粧っ気薄いのがいいんでしょ?」
などと、好き放題にインディーズ心理テストの結果を投げてくる。
これが何よりも許せないんである。
そもそも、こちらが普段からテレビを見ている前提で件の質問をしてきた時点で、既にお前の性格診断は失敗しているのだ。
それをお前、場を冷やすまいというこちらの厚意に気づかないのはともかく、あまつさえその厚意をダシにさも人の価値を見切ったかのような顔をしやがってお前、という話である。
心理テスト地獄とは
そういったわけなので、chocoxinaの信奉する宗教では「好きな女性芸能人」について聞いてきた奴はおしなべて「心理テスト地獄」に堕ちることになっている。
心理テスト地獄というのは、漫画家の施川ユウキ氏がデビュー作「がんばれ酢めし疑獄!!」内のコラムにおいて提唱した地獄である。
その地獄に堕ちると鬼が毎日心理テストを出してきて、答えるたびに
「自己愛が強すぎる傾向があります」「あなたが恋人に求めるのは経済力です」
などとこちらの性格を計ってくるのだ。
さて、そんな施川ユウキ氏ですが、現在新作「銀河の死なない子供たちへ」を連載中なのでぜひご覧ください。